法 話
2023-12-03 21:51:00
心豊かに生きる為の「師」
弟子のしらぬ事を教たるが師
日蓮大聖人ご遺文「開目抄」
みなさんは「師」というと何を思い浮かべられるでしょうか?
学校の恩師であったり、習い事の先生や仕事の先輩など、年上の方や社会的地位の高い方を思い浮かべられる方が多いのではないでしょうか?
しかし「師」とは、年上の人や社会的地位の高い人であるとは限りません、あなたより若い人かもしれません。子供たちの素直な心から学ぶこと、自分が嫌だと思う事を行った人から学ぶ他者へに慈しみの大切さ。さらには「師」とは人に限った事ではありません。
何気ない山も川も天も地もすべて真理の現れであり、目に見えるすべてに仏性が宿っているのです。目に見えるもので不要なものはひとつもなく、全てが私たちに心豊かに生きるためのに仏さまが教えを示しているのです。
様々な活動の中で、ある障害を負った子供さんのお母さんの明るい笑顔に涙がでそうになったことがありました。彼女の笑顔の奥には、それを乗り越えるのにどれだけの苦しみを味わっただろうかと。
しかし、彼女から聞いた言葉は「障害を知った時は絶望で全てが暗く先が見えない状態でした。しかし、今笑顔でお話しできるのも、全てはこの子のお陰なのです。この障害を負ったからこそ、たくさんの人の優しさにふれつ事ができ、今までは見えていなかった小さな喜びも知ることができたのです。この子と一緒に私も成長させてもらってるのです」と。
どんな不幸も考え方、行いで人生を変えることができるのです。
今辛い方は、辛い方の気持ちがよくわかります。そういう人にしかできない助けもあります。
どんな状況であっても必ず私たちを心豊かな人生へと導く「師」である仏さまからの救いの手は差し出されています。
何気ない日常から師の教えを見つけ、心豊かな人生を送りましょう。