法 話
早死にの秘訣
今月の聖語
一日も生きておわせば功徳つもるべし
日蓮大聖人ご遺文「可延定業書」
一 、三度の食事は腹一杯食べてどんどん太りましょう。
一、お酒は毎日三合以上呑みましょう。
一、煙草も必ず三箱以上吸いましょう。
一、努めて脂肪分の多い食べ物を食べましょう。
一、塩分の多い物を食べましょう。
一、コーヒーは砂糖をじゃんじゃん入れてガブガブ飲みましょう。
一、体はあまり動かさずお風呂は遠慮しましょう。
一、近所付き合いはやめましょう。
一、夜ふかしをしましょう。
一、毎日イライラした生活をしましょう。
上記は明らかに体に悪そうな「秘訣」ですが、これはある方が実際にお話されている『早死の秘訣』なのです。この話しを教えてくれた方はご年輩の方を対象に『長生きの秘訣』を教えている人なのですが、、、
どうも『長生きの秘訣』を説いても守らないそうです。そこで、これを逆手にとって『早死の秘訣』を教えるのだそうです。
これだけのことを守れば必ず早死にができます。さぁ、今から始めましょう‼という訳ですが、『逆もまた真なり』いや、『逆こそ真なり』。意外と長生きの為の行動に一役買っているそうです。
人間には誰しも『欲』があります。その中には『生存欲』というものがあります。しかし、長生きしたいと思っていても案外長生きする為の努力をしていない人が多のではないでしょうか?そんな時は是非、この『早死の秘訣』をヒントにしてみてください。
日蓮聖人も「一日も生きておわせば功徳つもるべし。あら惜しの命や、あら惜しの命や」(可延定業書)と申されています。つまりは、『一日多く生きれば一日多く功徳を積める。それ程に命とは有り難いものである』ということです。
私たちは受け難い命をいただき、多くの人達に支えられて今を生きています。
曲がりなりにも、今日一日無事に過ごせたということはどんなにありがたいことでしょうか。惜しまれる命を精いっぱい生きることによって積まれる功徳もあります。
命をいただいて生かさせていただいている限りあるありがたい時間。どの様に使っていたか、そして今後はどの様に使って行くかを考えてみましょう。命の大切さ・ありがたさを感じた時、自然と掌が合わさり仏の心が生まれている事でしょう。