法 話

2024-05-01 00:00:00

苦難から見つける本当の幸せ

今月の聖語

このやまいは仏のおんはからいか

『妙心尼御前御返事

 

イギリスのキャサリン妃がガンであることを公表し、「どんな形であれ、この病気に直面しているみなさんは、どうか希望を失わないで下さい。あなたは1人ではありません」と、ビデオメッセージを公表し、ガンで苦しむ世界中の人々にあたたかいメッセージを届けました。

 

「生」「老」「病」「死」を四苦といって、仏法は「病苦」を人間の根本的苦悩の1つとしています。上記の大病や近年広がっていた新型コロナウィルス、または花粉症や日頃の風邪など、私たちは生きている限り逃れることができない苦悩の1つであります。

 

しかし、一方で病気は私たちにたくさんの気付きを与えてくれます。

看病をしてもらえば、その優しさから人と人との繋がりのありがたさを感じる事でしょう。また、健康な時は考えることの少ない「いのち」の尊さ・大切さを感じ、この先の生き方を考えるきっかけになることでしょう。

私たちはいつ病におかされるかは分りません。生きていることが当たり前ではなく、今を生きていること自体が、実は大変にありがたいことなのです。

 

今を生きる私たちは、未曾有の災害や新型感染症、経済の不安や人との繋がりから来る不安等々、さまざまな苦しみに直面しています。何故自分だけがと歎き神仏を信じられない時は、人生で何度もあります。しかし、それも新たな気付きを教えて下さっている仏さまのおはからいなのです。

 

この事に気付けず、表面だけの豊かさや、目先の困難や失敗を他者や神仏のせいにして恨み、妬み続け今生を過ごす人生と、現実を受け入れ、表面だけの豊かさでなく心の豊かさや人としての人生の幸せ、生きる喜びに気付き、見出だせた人の人生、どちらが豊かで素晴らしい人生でしょうか。

人生の現実から目を背けず立ち向かい、感謝心でお題目を唱え祈りをささげた時、本当の幸せな人生を見つけ、仏さまからご加護がいただけることでしょう。